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トレードに真剣に向き合い、スキルとして確立するためにはどうしたらいいのか?を読者の皆さんと一緒に考えていくブログです。 ぼくのトレードひとり反省会もやってます。

優れた投資家は優れたビジネスマンであり、優れたビジネスマンは優れた投資家である。

カテゴリ: 株式

バフェット はいかにして バークシャー・ハサウェイ を築き上げたのか




バークシャー・ハサウェイ(BRK.A)の利益がどこにあるのか
疑問に思うなら、オマハに拠点を持つ「お金を稼いでいない」企業の
産業を数えれば時間の節約になる。

鉄道。BNSF Railwayは北米で2番目に大きな貨物線であり、
バークシャーの子会社だ。

自動車保険。バークシャーの子会社であるGEICO
業界で2番目の地位を占めている。

メンズアパレル。バークシャーの子会社Fruit of the Loom Inc.は、
米国でほかのどの会社よりも多くの男性用下着を販売している。

実際には、米国の主要産業のリストを調べると
バークシャー・ハサウェイがその基盤をカバーしている。

ビジネスジェット機レンタル(NetJets)、
ジュエリー(Borsheim's Fine JewelryHelzberg DiamondsBen Bridge Jeweler Inc.)、
家具(RC Willey Home FurnishingsCORT)、
キャンディー(See's Candies)、運送(McLane Co., Inc.)、
モジュラー住宅(Clayton Homes)、新聞(The Buffalo News

これらはすべて同社の成長するポートフォリオに含まれている。

2018年11月現在、バークシャー傘下の5,080億ドル規模の
多様なビジネスには一見すると数に限りがない。

19世紀に設立されたマサチューセッツ州の別々の綿工場、
Berkshire Fine Spinning Associatesと
Hathaway Manufacturing Co.が1955年に合併し
バークシャー・ハサウェイが誕生した。

ウォーレン・バフェットは60年代初期にこの会社が本当の価値よりも
安値で放置されていると確信し株を買い始め、結局1965年5月10日に
完全に支配下においた。

2年後、バフェットは正式にバークシャーをコングロマリットにした。

これは繊維業の利益で国家補償を買うことによって、
同社がおこなった多くの保険買収のうちの
最初のひとつになった。



ークシャー・ハサウェイの軍資金

バークシャー・ハサウェイの生命線は
業界関係者が「フロート」と呼ぶものだ。

フロートとは保険の加入者が払い込んだ保険料のうち、
保険準備金を差し引いた残りのことだ。

厳密にはこのお金は保険会社のものではないが、
マネージャーによって適切に投資されるよう手元にある。

1000億ドル以上のバークシャーのフロートは
世界最大規模であるだけでなく、一世代前の50倍もの規模だ。

この資金こそがバークシャーに、一時的に傷ついた会社を
すばやく買収し息を吹き込むことを可能にしている。

事例:Fruit of the Loom Inc.
ぼくは個人的にこの会社の下着を愛用しているが、
同社の株式が97%も価値を失ったあと、2002年にわずか
8億3,500万ドルでバークシャーに買収されている。

バフェットのメンターであるベンジャミン・グレアムによる
主な教義のひとつに、配当は投資家の秘密の武器である、というものがある。

Fortune 500企業のうちバークシャー・ハサウェイが大きな地位を占めている、
アップル(AAPL)、コカ・コーラ(KO)、アメリカン・エキスプレス(AXP
などの企業の多くは毎年配当を維持、もしくは増配している。

たとえばコカ・コーラは、55年間連続で増配しつづけている。

軽率な投機筋が価格が上昇している注目株を追いかけるのに対し、
辛抱強い投資家は株主に定期的に支払いができる十分な
ファンダメンタルズを持つ企業の株を大量に買い込む。

配当が会社の潜在力のもっとも確実な指標であるにもかかわらず、
金融の報道機関は、株価や価格の動きを示すばかりで
ほとんど配当のデータを紹介しない。

結局のところ経営陣は、支払いが実現できるに十分なほど
大きな利益をあげた場合のみ、株主に現金を引き渡すだろう。

ウォーレン・バフェットの配当の追求により、
バークシャー・ハサウェイは一貫して成功を収めている。



当を支払う?とんでもない

驚くことではないが、配当を支払う企業に投資するバフェットは、
自分の会社の投資家には支払うことを避ける。

企業が差し出すお金を受け取ることは理にかなっているが、
不必要に支払うことは決してしない。

こういうことだ。

実際には、バークシャー・ハサウェイは
かつて一度だけ配当を支払ったことがある。

1967年に一株あたりたった10セントの配当を支払った。

それ以来今日という今日までバフェットは、
もし配当の支払いが承認されるようなことがあれば、
私がトイレにいるときに勝手に決められたことだろうと
冗談を飛ばしている。

つまりバークシャーの株主は、同社が配当を拒否したことに
ついて不平をいうことは目先のことしか考えていないと言われてしまうのだ。

株価は過去51年間以上にわたって急騰しており、
1980年の275ドル、1995年の3万2,500ドル、
そして2018年11月7日の終値で32万7,050ドルで取引されており、
これはほかに類を見ない実績である。

バークシャー・ハサウェイの論理的根拠はシンプルであり、
異論を唱えるのはむずかしい。

もしあなたが投資家なら、
消費するための配当金支払いを受けたいか?

それとも、つつましい繊維業だった会社を
これまででもっとも大きく、もっとも尊敬され、
もっとも財務的に安定している企業に変えてしまったチームが
そのお金を再投資するのを見ていたいか?

バークシャーのクラスA株は一株で平均的なアメリカ人の給与の
数年間分に相当するため、株がまれにしか取引されないのは不思議ではない。

1日におよそ300〜400回しか取引されないのだ。

バフェットはクラスA株を分割するという考えを受け入れたことは一度もなく、
それをしてしまうと投機の対象となってしまうと考えている。

しかしバフェットは数年前にクラスA株の1/30の価値のクラスB株(BRK.B
の発行を承認した。

2010年にクラスB株に対して1:50の比率で株式分割したあと、
クラスB株がBNSFを指数に置き換えた。

より低い価格とそれに伴った流動性により、クラスB株は
市場の価値を評価する指標とするのに適している。

クラスA株は高価すぎるのと、
あまりにもわずかにしか保有されていないため、
効果的な指標の構成要素は作れない。



とめ

一部の投資家は価値を探し、
その基準に合致する株式を購入する。

バークシャー・ハサウェイも同じアプローチでビジネスを行っているが、
わずかな株式を買う代わりに会社全体を買収する。

その戦略を適用しつづけて40年以上経っても、
競争相手のいないグローバルコングロマリットでありつづけている。

survive




トレーダーとしての1年目は、
金融市場での長期的な成功、
もしくは失敗の確率を決める重要な年だ。

探検と実験の時間であり、
リアルマネーで新しいアイデアをテストをする。

不快な結果が出ることもしばしばだ。

また、生涯つづく強力なスキルとテクニックのための
強固な基盤を築くときでもある。

初めてのポジションをエントリーする前に
トレードゲームの重要な側面に取り組むことによって、
学習曲線を短縮し、生存のためのオッズを向上させよう。



レードの前に

最初のトレードをする前に十分な資金を作ろう。

米国の株式取引を例にあげると、

a)株式が25,000ドルを下回る場合
b)5日間で同じ日に4以上のポジションで出入りする場合

で口座凍結されるSECのパターンデイトレーダーの取引ルール
クリアするために少なくとも35,000ドルが必要だ。

ゲームをする方法を学んでいくと
深刻なドローダウンの可能性があるため、
最低10,000ドルを超える金額が必要だ。

デイトレードには興味がない人もいるかもしれない。

しかし新しいポジションがすぐに悪い方向に向かい、
損切りになったりリスク許容度を超えたりして
市場から追い出されることはある。

市場アプローチ、戦略、目標、およびリスク管理手法を
説明する取引計画を立てよう。

まずはやってみた後にこの作業工程に追加し、
あなたの成長過程を反映させた詳細を追加しながら
機能しないものを除外する。

あなたの市場観測を記録し、それが進化していく計画に
どのように影響するかを記録した日誌をつけよう。

戦略、保有期間、損切り位置の変更といった
重要な情報を、思いがけない利益や損失で
妨げられることがない週末のために保存しておく。

あなたのトレードにおける優位性とは、
他の市場参加者よりも利益を生み出す手法、
観察、アプローチを意味する。

勝ち負けを経験せずにエッジ(優位性)を
構築するのは難しいが、最初の取引にエントリーする前に
旅の一歩を踏み出すことはできる。

ジャック・D・シュワッガーの
「マーケットの魔術師」を読むことから始めよう。

これは、金融市場で成功した
才気あふれる個人トレーダーたちを紹介している。

しかし彼らの手法を真似しようとしてはいけない。

なぜなら、今日のアルゴリズム主導の環境では
うまく機能しないからだ。

そのかわりに、彼らの市場アプローチと
心理状態にフォーカスを当てよう。

感情的なお荷物を流し、完全に取引計画に従うことにより、
自信が彼らの行動に浸透していくさまに注意してみてほしい。

ブル・ベアのトレンドにもまれるのではなく、
常にガイダンスとなる数字を探すのだ。



レードの後に

エクスポージャーは株式なら100株、先物ならミニ1枚、
為替なら25,000ドル以下に制限する。

ザラ場にポジションを管理できないなら、
ストップロスを置いておこう。

リアルタイムで見ているなら、ヒットしたら
強制的に終了する数字を書き留めてもいい。

単一のマーケットで単一のポジションから始め、
取引を管理するためにどれほどの
精神的エネルギーが必要かを確認する。

ゆっくりとエクスポージャーを加えながら、
あなたの感情が増加したリスクに
対処できるかどうか常にチェックしよう。

主要インデックスや経済レポートなどの影響が
ポジションの価格にどのように影響するかにも注目だ。

夜間に活動とその結果を評価し、
状況の変化をみて損切りを調整しながら
相互作用についてメモを取る。

ポジションが低迷していたとしても、
週末のために大きな戦略調整も保存しておこう。

純粋な円(またはドル)でリスクを管理し、
その数字を口座のサイズの1/3以下に抑える。

1年目はマージン取引のことは一旦忘れよう。

これはかなりのリスク管理スキルが求められる
高度なツールであることを理解してほしい。

すべての取引と結果の詳細を記録し、
進捗状況を把握しながらパフォーマンス統計を作成する。

初年度は戦略や取引手段を頻繁に変更し、
効いているものは残し、効かないものは捨てる。

この重要な情報をキュレートする
ことばかりに気をとられないようにしよう。

それよりも各アプローチの勝率、
必要に応じてエグジットが行われたか、
損切りは正しい位置に置かれていたかに集中しよう。

コストの管理も積極的に行う。

本当に高価なチャートプログラムが必要なのか、
安価なWebアプリケーションで事足りるのか?

ブローカーがあなたの市場アプローチに合っているか?

初心者トレーダーは、新しい”趣味”に適さない
ブローカーで何年も遊んでしまうことが多い。



とめ

1. 十分な資本を築くことができる
2. 堅実な取引計画を立てることができる
3. リスクベースの市場戦略における初めの要素を実行できる

以上が含まれる体系的なアプローチで
トレーダーとしての初年度を生き残ろう。

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長期投資成功のカギは、資本を失わないようにすることだ。

世界最高の投資家であるウォーレン・バフェットは、
投資においてひとつのルールを自らに課している。


Never lose money.(決してお金を失うな)だ。


これは、マイナスになった瞬間に
保有資産を手放せということではない。

しかし富を構築するために、
ポートフォリオや耐えようとしている損失に
しっかりと気を配り続けるべきだ。

マーケットに投資するなら
リスクを完全に回避することはできないが、
以下の6つの戦略はポートフォリオの保護に役立つだろう。



1. 分散

現代ポートフォリオ理論(MPT)の
基礎のひとつは、分散することだ。

低迷した市場では分散された
ポートフォリオは集中したものを
アウトパフォームする、とMPTの信奉者は考えている。

投資家は、複数の資産クラスに
たくさんの投資を保有することで
より深く、より広く分散したポートフォリオを構築する。

こうしてアンシステマティック・リスクを軽減している。

これは、広くマーケットに投資する際のリスクである
システマティック・リスクとは対照的に、
特定の企業に投資するリスクである。



2. 非相関資産

一部の金融専門家によると12、18、30の株式を含む
株式ポートフォリオは、すべてではないにしても
ほとんどのアンシステマティック・リスクを排除できる。

残念なことに、
システマティック・リスクは常に存在する。

しかし債券、コモディティ、通貨、不動産などの
非相関資産クラスを株に加えることによって、
最終的な結果はより低いボラティリティーになる。

そして非相関資産が株とは違う動きをするので、
システマティック・リスクを低減することができる。

ある資産が上昇すると、
ある資産が下落するといった具合だ。

最終的に、非相関資産をつかうことにより
パフォーマンスの高低がなくなり、
よりバランスの取れたリターンを実現する。

少なくともこれはセオリーだ。

しかし近年では、非相関だったものが
互いに似た動きをするようになったことで
戦略の有効性が下がっているという証拠も出てきている。



3. LEAPS、プット、その他のオプション戦略

1926〜2009年のあいだ、
S&P500は84年のうち24年はマイナスとなり、
そのときは25%以上の下落となった。

投資家は一般的に、利益を確定することによって
上昇分を確保する。

これが賢明な選択のこともある。

しかし、勝ち馬は次なる高値へ向かうまえに
単なる休憩をとっているというケースもしばしばだ。

この例では、売却はしたくないが
利益の一部は確定したいと考えるだろう。

これをどのように行うか?

いくつか方法があるがもっとも一般的なのは、
プットオプションを購入することだ。

これは原株の価格が下落することに賭ける。

株を空売りすることとは異なり、
プットは将来の特定のときに特定の価格で売却する
オプションを提供する。

たとえば、A社の株式を100株所有しており、
1年間で80%上昇、100ドルで取引されているとする。

あなたはA社の輝かしい未来には自信を持っているが
株価があまりにも急速に上昇したため、
短期では下落しそうだ。

ここでの利益を守るには、有効期限6ヶ月の
A社のプットオプションを105ドルほどの
ストライクプライスで買うことだ。

このオプションを買うコストは600ドルまたは
1株あたり6ドル。

これにより、A社株100株を6ヶ月以内に105ドル
で売却する権利が与えられる。

株価が90ドルに下落したら、
プットオプションを買うコストは大幅に上昇するだろう。

この時点で、株価の下落を相殺するためのオプションを
売却する。

長期的な保護を求めている投資家は、リープス(LEAPS)
を3年間という期間買うことができる。

必ずしもオプションからお金を稼がなくても、
含み益が損失にならないように施策を打つことは大切だ。

個別株ではなくポートフォリオ全体を保護したい投資家は、
同じように機能するインデックスLEAPSを買うことも可能だ。



4. 損切り

損切りは株価の下落から保護してくれる。


たとえば、A社株を10ドル、ハードストップ8ドルで購入する。

価格が8ドルに下がった場合、株式は自動的に売却される。

トレーリングストップは、株価と一緒に動き、
ドルや%で設定できる点で異なる。

前の例をつかって、10%のトレーリングストップを
設定したとする。

株価が2ドル上昇すると、トレーリングストップは
元の9ドルから10.80ドルに動く。

その株価が10.50ドルに下落した場合、
9ドルのハードストップをつかって
まだ保有を続ける。

トレーリングストップの場合、
株式は10.80ドルで売却される。

次に起こることが、
より有利なものを決定する。

もし株価が10.50ドルから9ドルに
下落すれば、トレーリングストップが勝者だ。

しかしそれが15ドルまで上がると、
ハードストップが良い方法だ。


ストップロスの支持者は、
急激な市場の変化から守ってくれると考えている。

反対に、ハードストップとトレーリングストップが
含み損を確定してしまうと考える向きもある。

これが、どんなストップであれ十分に
計画されたものである必要がある理由だ。



5. 配当金

おそらく、ポートフォリオを保護する方法として
ほとんど知られていないのが、有配株に投資することだろう。

歴史的に、配当は株式の総収益のかなりの部分を占めている。

場合によっては総額を表していることもある。

配当のある安定した企業を所有することは、
平均以上のリターンを得るための実績のある方法だ。

マーケットが下落している場合、
衝撃をやわらげる配当はリスク回避型投資家
にとって重要であり、通常はボラティリティが低くなる。

投資収益に加えて、多くの配当を支払う企業は
そうでない企業よりも収益を成長させる傾向がある
という調査結果がある。

より速い成長は株価を押し上げることにつながり、
キャピタルゲインも大きくなる。

株価が下落しているときに
衝撃をやわらげることに加え、
配当はインフレへの良いヘッジになる。

配当と価格設定権をもつ優良企業に
投資することで、インフレ連動債(TIPS)以外の
債券投資もかなわないポートフォリオ保護が可能だ。

さらに、25年連続で配当を増やしている企業である
配当貴族」に投資すれば、債券の金利が変わらないときに
毎年配当が増えていくことを事実上確定することができる。

あなたがもしリタイア間近なら、
最後に必要なのはあなたの購買力を破壊する
高インフレの終焉だ。



6. 元本保証の投資

元本の保護が心配な投資家は、
資本参加権のある元本保護ノート(PPN
を検討したいかもしれない。

これらは満期まで保有すれば
元本が保護されるという点で債券と似ている。

異なる点は、資本参加だ。

たとえば、S&P500に関連づけられた
PPNを1,000ドルで購入したいとする。

これらは5年で満期を迎える。

発行者は、額面の割引価格で
PPNと同じ時期に満期を迎えるゼロクーポン債を購入する。

債券は満期まで利息を支払わず、
額面で償還される。

この例では、ゼロクーポン債の1,000ドルを800ドルを購入し、
残りの200ドルをS&P500のコールオプションに投じている。

債券が満期になると、参加率に応じて利益が分配される。

この期間にインデックスが20%上昇し、
参加率が90%であれば、元金1,000ドルに加え
180ドルの利益を得ることになる。

20%が失われた場合でも、
元金1,000ドルは戻り、
インデックスへの直接投資は200ドルの損失となる。

元本保証の代償として、20ドルの利益を失う。

リスク回避型投資家は、PPNが魅力的だと感じるだろう。

この方法を実行するまえに、元本を保証している銀行の
強さ、PPN投資の基礎、購入手数料を見極めることが大切だ。



とめ

これらの戦略は、株式や債券に投資するときに
避けられないボラティリティーからポートフォリオを
守るのに役立つ。

どの戦略を選ぶかは、個人の財務状況によって異なる。

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ぼくはバフェットの投資戦略に関する研究に
没頭していた時期がある。

ウォーレン・バフェットの投資における不可欠な要素は、
「堀(wide moat)」というものに注目することだ。

建築用語における堀は、城や町を水で囲むことで
侵略者からの防御障壁として機能する溝のことだ。

ビジネスにおいては、堀は競争優位性を意味する。

堀のあるビジネスを特定することは、バフェットの戦略の中核をなし、
彼からの経営者へのアドバイスは、堀をより深く広げるための取り組みに集中することだ。

しかしながら、すべての堀が同じに見えるわけではなく、
堀がどれだけ長持ちするかを検証することは困難だ。

競争優位性は次の幅広い分野に分類できる:
規模(スケールメリット)、ブランド、
規制上の優位性、商標や特許といった知的財産、だ。


アルファベットの子会社グーグル(NASDQ:GOOGL)は、
インターネットソフトウェアおよびサービス業界の中で
もっとも支配的で収益性の高い企業の1つとなった。

グーグルにはさまざまなビジネスベンチャーがあるが、
主に2つの主要な広告事業から収益を得ている。

つまり、インターネット検索とターゲティング広告だ。

バフェットと彼の投資パートナーであるバークシャー・ハサウェイ
(NYSE:BRK.A)副会長チャーリー・マンガーが考える堀における、
グーグルの堀の強さや深さについて考えてみよう。

これらの分野を通じてグーグルの優位性の源を研究することで、
同社の支配力の持続可能性について優れた洞察を得ることができる。



模の優位性

規模から発生する競争優位性はふつう、
大規模なレストランや小売チェーンの購買力など、
供給側の利点のことをいう。

需要側でスケールのメリットがあるすると、
一般的にそのメリットは「ネットワーク効果」と呼ばれる。

この点におけるグーグルの優位性はとても大きくサステナブルだ。

サービスがより多くの新規ユーザーを加えていき、
サービスがそのすべてのユーザーにとって価値があるとき、
ネットワーク効果は機能する。

結果はしばしば、グーグルの検索ビジネスのように
業界での勝者総取りのようになりうる。

検索サービスはユーザーによる検索回数が増え、
ウェブサイトがグーグルの検索結果に最適化することで
向上していく。

スケールは、ユーザーの興味に基づいて関連する広告を
配信する広告ネットワークでも機能している。

グーグルが検索を通じてユーザーを知るほど、
ターゲットの設定能力は向上する。

これらはライバルたちが克服するには
とてもむずかしい大きな優位性だ。

インターネット検索におけるグーグルの市場シェアは64%だ。

グーグル市場の3分の2を支配している限り、その堀は深く、広い。

同社のターゲティング広告のリーチはさらに大きく、
米国内の全インターネットユーザーの92%にのぼっている。



ーグルのブランド

グーグルのブランドは確固たるものだ。

会社名そのものが、インターネット検索をするための
一般的に受け入れられている動詞となっている。

しかし、ブランドによって競争優位性があるかどうかは、
消費者がどのサービスを使うかを選ぶうえで、
そのブランドがどのくらい重要なのかによって左右される。

このような観点でいくと、グーグルのブランドが堀に大きく
貢献することは考えにくい。

ユーザーは、結果の精度と信頼性のためにグーグル検索を好む。

ほかのプレイヤーがグーグルのネットワークの優位性を克服し、
より速く正確な結果を提供したら、ユーザーはおそらく移行するだろう。

検索、広告、Android、マップやGmailなどの
グーグルのほかのソフトウェア事業には、
強力なブランド認識と忠誠があり、
どちらも会社の堀に貢献している。

しかしこれらの貢献の耐久性はさほど強くないといえる。



制による競争優位性

規制によって得られた競争上の優位性はふつう、
競合他社の攻撃を阻止する政府の活動に由来するものだ。

グーグルのケースでいえば、検索とAndroid OSにおける
同社の市場シェアはとても大きく、規制はその強力な収益性を維持する
会社の能力にとって潜在的な脅威になる。

米国やとくに欧州の規制当局は、反競争的な行為について
グーグルの事業活動を監視している。

しかし規制当局が実際に不当な独占に近いと宣言していることが、
グーグルの堀の強さをなにより証明しているといえるのかもしれない。



的財産権

グーグルの堀に貢献する知的財産は、評価することが難しい。

知的財産から得られるメリットは、多くの場合、
医薬品製剤などの特許取得済みの技術を意味する。

グーグルはたくさんの特許をもっているが、
これらの特許が必ずしも競合他社を寄せつけないというわけではない。

さらにグーグルは研究開発(R&D)に多額の投資を行い、
エリートエンジニアを雇い、その知的能力を
挑戦的な課題に注ぎ込んでいる。

最高の人材を雇う能力は競争優位性ではあるが、
それは知的財産ではなくグーグルの規模による産物だ。

結局のところ、グーグルのコアは検索アルゴリズムであり、
検索の環境における変化に応じて頻繁に調整されている。

このアルゴリズムや、もっとも速く広範囲な検索を提供できる能力は、
グーグルが現在謳歌している規模の利点に根ざしている。

必ずしも特許や商標によって保護されているわけではないが、
グーグルの製品の基盤となる蓄積された知識や
コンピュータコードは複製がむずかしいため、
同社の堀の一部とみなされなければならない。



経済的な堀における耐久性を評価するときの
バフェットとマンガーの重要なテストは、
資金潤沢な競合他社がそのビジネスを再現できるかどうかということだ。

この基準によって、グーグルの堀は広く深くなっている。

潤沢な資金のある競合他社は、グーグルの城を襲うことに成功していない。

とくに検索ビジネスにおいてはそうだ。

同社のもっとも大きな脅威は、インターネットユーザーの行動に
大きな変化がおこった時にもたらされるだろう。

たとえば、ソーシャル・ネットワークがもっと一般的になり、
インターネット検索の有意性を抑えるようなことがあれば、
同社の実力が試されることになるだろう。

グーグルは機敏でいつづけ、その優位性を維持し拡大するために
環境の変化に備えなければならないだろう。

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バイオテクノロジーは非常にリスキーなビジネスだ。

多くのバイオテクノロジー製品は一貫して望んだ結果を出すことができず、
他の製品は市場で受け入れられない。

そしてもちろん、バイオテクノロジー製品がひとたび成功すると、
投資家には巨大な利益がもたらされる。

安定した実績を持ち、妥当な成長見通しをもつ企業を探せば、
ジェットコースターに乗らずに済む。

バイオテクノロジービジネスに内包されているようなドラマに
遭遇できる可能性を秘めながら、投資家に信頼できるリターンをもたらす企業がある。

2018年の残りの月に成長が見込める5つのトップバイオテク株を選択した。
すべての数字は2018年9月5日現在のものだ。



Celgene Corporation(CELG)
セルジーンは、ガンや炎症性疾患に重点を置いている。

同社は独自の製品を開発するだけでなく、
他の大手製薬メーカーと共同で製品を市場に投入している。

直近の四半期では、売上高、営業利益ともに着実に増加。

セルジーンは安定した企業であるが、バイオテクノロジー部門が高いリスクだ。

株式は2017年10月に急落。

クローン病治療の研究を中止、予想を下回る第三四半期の業績を発表し、月に30%以上下落した。

2018年上半期は引き続きダウントレンドで、
5月下旬に75ドルを下回ったが、株価は現行の92ドル水準まで約23%回復した。

セルジーンの長期的な実績を考えると、年初来の精彩を欠いたパフォーマンスは
買い場を意味するのかもしれない。


平均出来高:5,664,468(約6億3000万円)
時価総額:648.33億ドル(約7兆2200万円)
PER(TTM):25.64
EPS(TTM):3.60ドル(約400円)
配当と利回り:なし(なし)



Gilead Sciences, Inc.(GILD)
ギリアドは5年間で約30%成長している。

同社はHIV治療の牽引役であり、C型肝炎の治療薬が成功している。

2017年9月初めに大きな出来高を伴ったブレイクアウトがみられ、
2018年1月末までに52週間の高値、90ドル近くに達した。

その後、2月初旬には株価が下落し、4月には第1四半期の業績が不調に終わったため、
さらに大幅に下落したが、現在は74.53ドルに回復。

最近の株価の変動は、いくつかのギレアド製品を取り巻く不確実性、
C型肝炎治療薬の売上減の懸念が関係している可能性があるが、
ポジティブな側面ではHIV「ショック・アンド・キル」治療の開発初期段階にあることだ。


平均出来高:6,550,806(約7億2800万円)
時価総額:966.16億ドル(約10兆7400万円)
PER(TTM):44.52
EPS(TTM):1.67ドル(約180円)
配当と利回り:2.28ドル(3.01%)



Exelixis, Inc.(EXEL)
エクセリクシスはガン治療の企業だ。

腎臓がん治療に有効な抗腫瘍薬などが主。

この会社は収益において常にポジティブなサプライズを市場に提供してきた。

2018年2月下旬の第2四半期の収益が精査を欠き、急落したが、
その後数カ月は利益を上げようと努力しており、現行の18.94ドル水準で落ち着いている。

同社は昨年、武田薬品(TKPYY)とライセンス契約を結び、投資家を喜ばせた。

また最近、肝臓がん治療のための第三相試験であるカボザンチニブの調査結果を発表。


平均出来高:4,196,465(約4億6600万円)
時価総額:56.54億ドル(約6200億円)
PER(TTM):18.37
EPS(TTM):1.03ドル(約110円)
配当と利回り:なし(なし)



Enzo Biochem, Inc.(ENZ)
エンゾはガン、糖尿病、心臓血管疾患および感染症の治療法を提供している。

去年の6月下旬から、今年も引き続きダウントレンドだ。

同社は最近、ニューヨークのファーミングデールに新しい施設を取得し、
診断事業の成長促進に期待している。

約2億1,500万ドルの時価総額から分かるとおり、
エンゾは今回の企業リスト上でもっとも小さい会社だ。

ただでさえボラティリティーの高い業界の中でも、
さらなるボラに見舞われる可能性がある。


平均出来高:146,326(約1600万円)
時価総額:215.076百万ドル(約239億円)
PER(TTM):なし
EPS(TTM):-0.09ドル(約-10円)
配当と利回り:なし(なし)



AbbVie Inc.(ABBV)
AbbVieは自己免疫疾患を治療するヒュミラのメーカーだ。

同社はまた、白血病やC型肝炎などの治療薬や、HIVを抑制するその他の治療薬も提供している。

さらに、テストステロン置換療法に関与し、多発性硬化症のための薬を有する。

AbbVie株は2017年9月に急騰し、その月末にAmgen Inc.(AMGN)との紛争を解決、
競合他社のHumiraのバイオシミラー版の発売を延期することに成功した。

年初は125ドルをこえたが、2018年7月にリンパ腫治療のための
イムブルビカの試験で市場の失望を誘う結果を発表し、
95ドルをわずかに上回る現在の水準まで下落した。


平均出来高:6,208,189(約6億9000万円)
時価総額:144.13億ドル(約1兆6000億円)
PER(TTM):23.63
EPS(TTM):4.03ドル(約440円)
配当と利回り:3.84ドル(4.06%)



バイオテクノロジー部門はリスクを伴うものの、
合理的な成長見通しをもつ堅実な企業を見つけることは可能だ。

このリストのすべての企業は、業界の浮き沈みに耐えてきた。

そして2018年残りの段階で、トップに躍り出る準備が整ったようにみえる。

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