Think Trade, Think Life.

トレードに真剣に向き合い、スキルとして確立するためにはどうしたらいいのか?を読者の皆さんと一緒に考えていくブログです。 ぼくのトレードひとり反省会もやってます。

優れた投資家は優れたビジネスマンであり、優れたビジネスマンは優れた投資家である。

カテゴリ: FX

トレーダーにとって忍耐は美徳だ




最高の投資家やトレーダーは、忍耐の重要性を理解しているが、
これは学ぶのがもっとも難しいスキルのひとつだ。

成功したトレーダーでThe Gartman Letterのパブリッシャーでもある
Dennis Gartmanは忍耐力の価値について、

「エントリー、ポジション保有中、エグジットという
トレードのライフサイクルを通じて適切な忍耐が必要だ


と述べている。



ントリーポイントを待つ

やるべきことをやり、有望なエントリーポイントを特定した。

今あなたは、価格がエントリーポイントに達することを期待しながら待っている。

しかし予期したポイントまで下落せず、価格は上昇した。

トレード機会を逃さないよう、
計画されたエントリーポイントより上で注文を出し、
パニックに。

こうすることで、あなたは潜在的な利益をあきらめることになるが、
もっと重要なことは、取引ルールに違反していることだ。

もしあなたの感情に一日を支配させたことがあるのなら、
それは嘆かわしいリターンにつながることを知っているだろう。

事実、規律に違反しているせっかちな投資家は、
破滅への道を行くことになるだろう。

前もって決めた一連のルールに従うことは、
トレードと投資の感情的な面を寄せ付けないことだ。



者のための釣り

忍耐強い投資というのは釣りに似ている。

海には多くの魚がいて、成功するためにすべての魚を捕まえる必要はない。

実際には、あなたのネットを満たして、
食べたいと思う少しの魚しか釣り上げる必要はない。

厳しい市場であったとしても、マーケットにはつねに
多くの取引機会が存在することを覚えておくことが大切だ。

そのため、本当の難しさは取引の機会を見つけることではなく、
取引機会があなたのトレードルールに合っているのかをしっかりと見極めることだ。

対象となる魚があなたの基準を満たしておらず、
食べたくないなら、焦ることはない。辛抱強くいよう。

すぐ近くに別の魚や機会がある。


コントロールを失って正しいタイミングの前にエントリーしてしまったなら、
取引を終了して、あなたの感情ではなく事前に定義されたルールに基づいて
機が熟すのを待つのがベストだ。

トレードに関するコストを授業料として受け入れ、
そこから学び、前に進もう。


正しいエントリーポイントを待つことは、
成功しているすべてのトレーダーの本質的な特徴といえる。

正しいタイミングより前に注文に入れたくなっている自分に気づいたら、
一度深呼吸をしてそのエントリーポイントを選択した理由を調べよう。

そして、あなたの規律に従うことが
あなたの成功に貢献することを忘れないようにしよう。



が熟す時間を与える

監視している対象のひとつがエントリーポイントにヒットし、
あなたはトリガーを引いた。

エントリーしたあと、利益確定ポイントや損切りポイントを
定義する
GTC注文やOCO注文を入れる。

これで、期待する値動きが起こるのを待つ。

トレードの進展を見るにつれ、含み益のあるポジションになり始めた。


元々の計画に沿えばこの取引対象には、
利確目標に達するまでまだ余地がある。

しかし利益確定をするまえに逆行して
元のエントリーポイントを下回ったが、
トレーリングストップには当たらない。

あなたはパニック売りをし、小さな損失を被った。

そして取引を終了した直後に、価格が再び上がってTPポイントに到達したが、
もうあなたはポジションをもっていない。

トレーダーならおなじみの光景だ。

これは多くの初心者トレーダーに共通する特徴だ。

良いトレードのセットアップに忍耐を示すことは難しい作業だ。

あなたの研究やシステムに自信が求められる。

失敗をしない人はいないが、
最高のトレーダーは成功のために彼らの規律を信じている。

彼らはトレーリングストップの方法を
トレードの展開によって揺さぶられるということがない。

損失が発生したときには、関連するすべての情報を取得して、
何が正しかったのか、何がうまくいかなかったのかを評価する。

規律を変える必要があるならば、そうすることに躊躇はない。

しかしあなたが何をしていてたとしても、
感情にあなたをコントロールさせてはならない。

それは必然的に損失につながることになる。

とはいえ、損失はトレードの一部であることも忘れてはならない。

良いエントリーポイント、トレーリングストップ、利確目標といった
あなたの規律が、一貫した利益をもたらし不当な損失を被らないようにしてくれる。

辛抱強く、あなたのプロセスに仕事をさせよう。

正しいタイミングより前にエグジットしたくなっている自分に気づいたら、
一度深呼吸をして元々のターゲットとストップを選択した理由を調べよう。

そして規律こそが偉大なトレーダーを作ると自分に言い聞かせてほしい。



ジションを売却するときを知る

規律に忠実にしたがっていて、忍耐強くしているにもかかわらず、
トレード対象の価格がほとんど動かないというときがある。

あなたは忍耐強く、しっかりとルールに従っている ー
さあ、あなたならどうするだろうか?

ほとんどの場合で、はじめに戻って取引の分析を
再検討することがベストだ。

新鮮な目で見て、何が変わったのか調べてみよう。

もし何かが違っていたら、新しい分析が
トレードにエントリーする元々の根拠を変えるだろうか?

トレードの論理的根拠が変わった場合、
新たな分析がこの価格での取引を避けるようあなたに訴えていないだろうか?

もしそうなら、すぐにそのポジションを閉じよう。

一方であなたの分析が、
この取引対象が基準のすべてを満たしており、
エントリーポイントがとても近いことを示しているなら、
ポジションを保持し続けるのが理にかなっている。

多くの場合で、トレード対象の価格は利確目標に近づいていき、
忍耐強くいたことがうまく作用するだろう。

ここで、ポジションを閉じるときが来た


価格が利確目標やトレーリングストップにヒットするまで待っているか、
利益を確保するためにストップをタイトに引き上げることもできる。

いずれにせよ、あなたの忍耐に利益で報いるときだ。

売却にはもう少し裁量があるが、
事前に決められた基準に基づいてターゲットやストップを変更しよう。

たとえば、ポジションがエントリーとターゲットの中間になったら
ストップをエントリーポイント(建値)へ調整することができる。




とめ

要約すると、トレードは多くの面で心理的なものであり、
忍耐は投資家に大きな恩恵をもたらす。

エントリーする際に忍耐を示し、
トレードが進展しているあいだに忍耐をもつことは、
トレードや投資の成功にとって必要不可欠な要素だ。

とはいっても忍耐が頑固になることを許してしまうことは、
常に警戒しなければならない。

一定の基準に従って一貫してトレードを終了することは、
トレーダとしての成功度合いを向上させるベストな方法のひとつだ。

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FXにおける価格変動を引き起こすもっとも重要な影響のひとつに、
世界の主要な8つの中央銀行による金利の変動がある。

金利のシフトは、経済の健全性を評価する指標としての
政策的、貨幣的な対応を意味する。

なにより大切なことは、
国のファンダメンタルズの一面を突然に変えてしまうことで
マーケットを即座に動かす力を持っているということだ。

さらに、金利変動におけるサプライズは
トレーダーの素早い反応とより大きな利益につながるため、
もっとも大きな影響をおよぼす。



利の基礎

金利は次のように通貨に影響を与える:

収益率が高いほど、投資された通貨に対する利息が大きくなり、
利益も大きくなる。

結果として、ほかの国々と比べて高い金利というのは
投資家がリターンを求めていくにつれて
資本が大きくシフトすることにつながる。

為替投資家の仕事は、ニュース、経済レポート、
チャートなどの要因を分析し、金利の変化を予測することだ。


金利が高い通貨を買うために、低い金利で通貨を借りることが
有効な戦略であることは理解しているだろう。
(この戦略はキャリートレードとも呼ばれる。)

しかし、通貨変動によって利子が相殺されるリスクがある。

もし外国為替で利益をあげることが簡単なら、
キャリートレードは金利の知識で武装している人が使う
唯一の戦略になるだろう。



利を予測する方法

各国の中央銀行は、その国の金融政策と銀行が互いに
借りるために使う短期プライムレートを管理している。

経済が順調なときにはインフレを抑制するために金利は上がり、
厳しいときには貸出を促し経済にお金を注ぎ込むために
金利を引き下げる。

FXトレーダーは前回の記事で説明した
経済指標を調べることで、中央銀行(FRBなど)が
何をするかについての手がかりを得ることができる。



央銀行の金利予測

経済指標のデータや経済の大まかな評価をつかって、
トレーダーはFRBの推移を見積もることができる。

一般的には指標が良くなり経済が順調だと、
金利を上げる必要があり、改善度合いが小さければ
据え置かれる。

同じように、指標が悪化すれば借り入れを促すために
金利を引き下げる。

伝統的な経済指標以外にも、調べるべき分野が2つある。


1. 主要な発表

中央銀行の公表が予定されているときは通常、
銀行がインフレをどのように見ているのか
についての洞察を与えてくれる。

たとえば2017年3月15日、金融危機以降で中央銀行が
3回目のFF金利を引き上げたというニュースのあと、
米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長(当時)は
ワシントンでのブリーフィングで発言した。

ニュースは株高を誘ったが、米ドルは下落した。

これは下図ではっきりと示されている。

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図1:FRBの金融政策アナウンスとブリーフィングに対するUSD/JPYの下落
ソース:Tradingview


2. 予測

専門家の予測を分析することで、金利の決定を予測することもできる。

金利の動きはあらかじめ十分に予測される傾向にあるので、
主要な仲介業者、金融機関およびプロのトレーダーは
金利についてのコンセンサス予想値をもつ。

トレーダーにとっての大まかな良いやり方は、
より正しい予測をするためにこれらのコンセンサス予想値
(数値的にとても近い傾向がある)の4〜5つを取って平均することだ。



プライズが起きたときの対処方法

場合によっては中央銀行は予期せぬ金利の引き上げや引き下げ、
あるいは政策の大きな変更の発表などで
すべての予測をなぎ倒すことができる。

こういったことが起きたとき、
マーケットがどの方向に動くのかを知るべきだ。

利上げがある場合、トレーダーが買うことによって通貨は上昇し、
利下げがある場合、トレーダーは売り、より高い金利の通貨を買う。

ひとたび決心したら:

・すぐに行動しよう!
 外国為替はサプライズが起きると電光石火のスピードで動く。
 なぜならすべてのトレーダーは大衆よりも先にポジションをもつ
 ことを競い合うからだ。(利上げ利下げに応じて売買する)
 そうすることで正しい方向へ乗れば大きな利益につながる。

・ボラタイルなトレンドの反転に注意しよう。
 トレーダーの知覚/感情は、データのリリース時にまず市場に影響を与える。
 しかし論理的思考が戻り、トレンドは元に戻る可能性がもっとも高い。

次の例は上記のステップを示している。


2015年1月、スイス国立銀行(SNB)はユーロに対するスイスフランの
上限を撤廃すると突如発表し、世界に衝撃を与えた。

SNBは数週間前には上限を守ると繰り返していたにもかかわらず、
チャートにも明らかなように、それは起こった。

こういったサプライズはFXトレーダーの資産に劇的な影響を与える。

多くの場合で、このような動きは
リスクが大きすぎるトレーダーを一掃するのに十分だ。

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図2:ユーロに対するスイスフランの上限を撤廃するという
   SNBの決定に応じて、EUR/CHFが下落した。
ソース:Tradingview



とめ

ニュースに細心の注意を払い、中央銀行の動きを分析することは
FXトレーダーにとって優先事項であるべきだ。

金融政策の変更により、為替相場が変化する。

これらの動きを理解し、予測することで
取引の機会を特定することができるのだ。

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済データ


チャートとチャートパターンは、トレーダーの心理に基づいて
トレード機会を特定する方法を提供する。

同様に国の経済のファンダメンタルズの変化は、
その通貨の価値に影響を与えることは間違いない。

したがって日ごと、週ごとに経済データは
通貨の価値にとても大きな影響を与える。

具体的には金利、インフレ率、失業率、消費者信頼感、
国内総生産(GDP)、政治的な安定などの変化は、
発表の性質や国の現状に応じてとても大きな利益/損失につながる。

下記のリストは、どの国による発表かにかかわらず、
一般的にもっとも大きな影響力をもつと考えられている経済指標である。

基本的に米国のデータが中心だが、
米ドルは世界でもっとも注目される通貨であり、
FXにおける日本の経済データのプレゼンスはあまり高くないためだ。



用データ

大多数の国が定期的に雇用者数に関するデータを公表している。

米国では、毎月第一金曜日に労働統計局が
非農業部門雇用者数と呼ばれる雇用データを発表している。

一般に、雇用の著しい増加は経済成長が好調であることを示す。

同様に、著しい減少は収縮が差し迫っていることを示している。

これらは一般的な傾向だが、現在の経済状況を考慮することが大切だ。

たとえば、直近に経済問題を抱えていた国における強い雇用データは、
経済の健全性と回復の兆候と捉えることができるので通貨は上昇するだろう。

逆に過熱した経済状況では、高い雇用はインフレにつながり、
こういった状況では通貨は下落する可能性がある。



ンフレーション

インフレデータは一定期間の価格水準の変化を示すものだ。

経済における商品やサービスは膨大な量にのぼるので、
商品やサービスのバスケットが価格の変化を測定するのに使われる。

米国のインフレデータは消費者物価指数(CPI)で表され、
労働統計局が毎月発表している。

予想を上回る価格上昇はインフレの兆候と見なされ、
これにより当該国の通貨が下落する可能性がある。



内総生産(GDP)

国内総生産(GDP)は、ある国で一定期間に生産された
すべての完成品およびサービスの合計だ。

GDPは民間消費、政府支出、事業支出や純輸出額から計算される。

米国GDPの情報は月1回の月末、経済分析局によって発表されている。

GDPは経済の健全性を示すもっとも優れた指標となることが多い。

というのも、GDPの増加は経済のプラス成長のシグナルだからだ。

国の経済が健全であればあるほど、海外投資家の投資を惹きつける。

国の通貨に対する需要の増加は、その通貨価値を高めることにつながる。



売売上高

小売売上高データは、一定期間に生じた小売販売数を示す。

この数値は消費者の支出レベルとして機能する。

この尺度は消費者支出についての考察を得るために、
さまざまな店舗のグループからの売上データを使う。

経済の強さは消費の増加からも判断できる。

米国の小売売上高データは、
毎月中旬に商務省によって発表されている。


マクロ経済イベントと地政学イベント

外国為替市場における最大の変化は、
戦争、選挙、金融政策の変更、金融危機などの
マクロ経済的、地政学的なイベントから生じることが多い。

これらのできごとは国のファンダメンタルズを変えたり、
作り直してしまうことができる。

たとえば戦争は国に大きな経済的負担をかけ、
地域のボラティリティを大きく増加させ、
その通貨の価値に影響を与える。

こういったマクロ経済や地政学的イベントについて
最新の情報を手に入れることが大切だ。


外国為替市場で公開されるデータはとても多く、
初心者にとってはどのデータをフォローすればよいのかを
判断するのはとてもむずかしいだろう。

ニュースがあなたがトレードする通貨に
与える影響を知ることは重要だ。



とめ

通貨に影響を与える経済ニュースについて
少し理解を深めたところで、国の経済状態の
もうひとつの大切な側面について深く学んでいこう。

金利だ。

金利はFXトレーダーがもっとも注目している指標のひとつだ。

金利についてはまた、記事にしていこうと思っている。

Learn-to-trade-FX




FXトレーダーのなかには、
オシレーターのダイバージェンスを
テクニカル分析の聖杯とみなす者がいる。

こういった捉えにくいチャートパターンは事実上
役に立たないと考えるトレーダーもいる。

真相はその間のどこかにあるだろう。

典型的なダイバージェンスの目的は、
価格とオシレーターのあいだの
テクニカルな不均衡を認識することで、
近い将来のトレンド転換のシグナルだと仮定することだ。

以下では、USD/JPYの日足チャートに現れたMACDヒストグラムの
ダイバージェンスによって行われた2つのトレードについて説明していく。

1つめのトレードは夢のような結果となり、
2つめは残念な結果となった。



イバージェンス・トレード

図1のUSD/JPYの日足チャートを見れば分かるように、
2006年12月〜2007年はじめにかけて
2つのダイバージェンスシグナルが近くで発生した。



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図1 Source:FX AccuCharts



ットアップ

2006年11月〜12月のあいだに発生した初めのシグナル(赤)では、
教科書通りの典型的な強気のダイバージェンスとなった。

レートが大幅な安値の切り下げをしているときに、
MACDヒストグラムは明確な切り上げを見せている。

ダイバージェンスの支持者によると、
この種の価格とオシレーターの不均衡は
レートの反発を予見するものだ。

このケースでは、レートの反発は上方への
方向転換である必要があった。

それがまさに起こった。

チャートから明らかなように、
レートは12月初めに上昇し、
2つめのダイバージェンスが
完了するまでひたすら駆け上がった。

この1つめのダイバージェンスシグナルは
とても強いので、大きなダイバージェンスの
なかに小さなダイバージェンス
(図1の赤の点線)も確認できる。

これはシグナルが長く続くことを
確認するのに役立った。

幸運にも、その後のブル相場は
この明らかなダイバージェンスの
シグナルを発見したことによって捉えることができた。

このダイバージェンスを捉えたトレーダーは、
すぐに含み益となり、大きな報酬を得ることとなった。



レード

2006年12月中旬〜2007年1月中旬に
発生した2つめのダイバージェンスシグナル(青)は、
教科書通りというわけではない。

MACDヒストグラムの2つのピークに
おける切り下げは誰の目にも明らかだが、
値動きが明確な高値更新というよりは
単なる連続した上昇になっている。

つまり1つめのダイバージェンスに
明確な谷があったようには、2つめの
ダイバージェンスの値動きは
明確な山が見当たらない。

シグナルのこの不完全さが、
直後に起こった芳しくない結果に
つながったかどうかは断言するのがむずかしい。

この2つめのシグナルを捕らえようとした
FXトレーダーは皆、そこから数日から数週間
激しい乱高下に見舞われることになった。

しかし、損切りにかからなかった
辛抱強いトレーダーは、1つめのダイバージェンスと
ほぼ同じぐらいの大きな利益を得られる
ショートの機会に恵まれた。



イバージェンス・トレードで勝つ

では、どうすれば利益を最大化しリスクを最小化した
ダイバージェンス取引ができるのだろうか。

まず第一に、ダイバージェンスのシグナルは
すべての時間軸で機能するといって差し支えないが、
より長期のチャート(日足以上)のほうが
より良いシグナルがでる。

エントリーに関しては、
オシレーター・ダイバージェンスでの
期待値の高いトレード機会がやってきた場合、
分割取引をすることでポジションを調整することができる。

これにより、ダイバージェンスシグナルが
すぐにダマシだと判明した場合、
大きな損失を避けることができる。

損切りはノイズで狩られることがなく、
リスクリワードを歪めない位置に置こう。

一方、トレードが有利な展開となったら
意図したポジションサイズに達するまで
拡大を続けることができる。

それ以上モメンタムが続いたら、
勢いがなくなるか、通常の調整よりも
大きなリトレースが起こるまでポジションを保有すべきだ。

勢いが衰えた時点で、分割取引の利益を徐々に
確定しポジションをスケールアウトする。

上記のUSD/JPYで説明した、
第2のダイバージェンスシグナルのように
不安定で方向性のないマーケットが長びくと、
ポジションを閉じてより良いダイバージェンス
トレードを獲りにいけというサインだと考えよう。



とめ

外国為替市場では、
オシレーターのダイバージェンス・シグナルに
有効性があるといえる。

主要な通貨ペアの最近の動きを見ても、
長期チャート(日足以上)に同様のシグナルが
たくさん現れており、
ダイバージェンスシグナルが有用であるという
具体的な証拠が得られるだろう。

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前回の記事の続きです。


4. 英国ポンド(GBP)

英国ポンドは、スターリング・ポンドやケーブルとしても知られ、
外国為替市場で4番目に多く取引されている通貨だ。

また、ほかのグローバル通貨と比べた相対価値により、
大きな準備通貨としても機能している。

英国は少なくとも、2019年3月に予定されている脱退までは
欧州連合(EU)の正式加盟国だ。

だがポンドにおける歴史的な誇りと、国内金利のコントロールを
維持するためといった理由でユーロを公式通貨として採用しなかった。

こういった理由から、GBPは英国でのみ見ることができる。

FXトレーダーは、英国経済の全体的な強さと政府の政治的安定を
価値の基準として用いている。

ほかの通貨と比べて高価値なため、GBPは多くの国にとって
重要な通貨ベンチマークであり、為替相場におけるとても
流動的な構成要素としても機能している。



5. カナダドル(CAD)

ルーニー(loonie)としても知られているカナダドルは、
原油や貴金属、鉱物などのコモディティー市場と歩調を
合わせる世界一のコモディティー通貨だ。

カナダはそのようなコモディティーの輸出がとても多いので、
CADはとくに原油の原価格の変動でとても変動が大きくなる。

トレーダーはしばしば、これらのコモディティーの変動で
投機するためにCADを取引したり、それらの対象契約を
ヘッジしたりする。

さらに、米国という世界最大の消費者基盤に隣接しており、
カナダ経済やカナダドルは、米国経済の強さや米ドルの動き
とも大きく相関している。



6. スイスフラン(CHF)

リストの最後はスイスフランだ。

スイスフランは、まさにスイスのように多くの人が
『中立な』通貨とみなしている。

より正確にいえば、スイスフランは主に外国為替市場における
安全な避難先としてみなされている。

これは米国債とともに、カナダドルやオーストラリアドルなどの
変動の大きいコモディティー通貨とマイナスの相関関係にあるためだ。

スイス国立銀行は外国為替市場でかなり活発なことが知られており、
ボラティリティを縮小し金利を維持するために、
フランは比較的せまい範囲で取引されている。



ここまで見てきたようにすべての通貨は、外国為替市場における
ほかの通貨と比べて、その基礎価値および価格変動に影響を与える
特定の機能を備えている。

なにが通貨を動かすかや、なぜ動いたのかを理解することは、
外国為替市場における成功者になるための重要なステップだ。

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