バフェット はいかにして バークシャー・ハサウェイ を築き上げたのか




バークシャー・ハサウェイ(BRK.A)の利益がどこにあるのか
疑問に思うなら、オマハに拠点を持つ「お金を稼いでいない」企業の
産業を数えれば時間の節約になる。

鉄道。BNSF Railwayは北米で2番目に大きな貨物線であり、
バークシャーの子会社だ。

自動車保険。バークシャーの子会社であるGEICO
業界で2番目の地位を占めている。

メンズアパレル。バークシャーの子会社Fruit of the Loom Inc.は、
米国でほかのどの会社よりも多くの男性用下着を販売している。

実際には、米国の主要産業のリストを調べると
バークシャー・ハサウェイがその基盤をカバーしている。

ビジネスジェット機レンタル(NetJets)、
ジュエリー(Borsheim's Fine JewelryHelzberg DiamondsBen Bridge Jeweler Inc.)、
家具(RC Willey Home FurnishingsCORT)、
キャンディー(See's Candies)、運送(McLane Co., Inc.)、
モジュラー住宅(Clayton Homes)、新聞(The Buffalo News

これらはすべて同社の成長するポートフォリオに含まれている。

2018年11月現在、バークシャー傘下の5,080億ドル規模の
多様なビジネスには一見すると数に限りがない。

19世紀に設立されたマサチューセッツ州の別々の綿工場、
Berkshire Fine Spinning Associatesと
Hathaway Manufacturing Co.が1955年に合併し
バークシャー・ハサウェイが誕生した。

ウォーレン・バフェットは60年代初期にこの会社が本当の価値よりも
安値で放置されていると確信し株を買い始め、結局1965年5月10日に
完全に支配下においた。

2年後、バフェットは正式にバークシャーをコングロマリットにした。

これは繊維業の利益で国家補償を買うことによって、
同社がおこなった多くの保険買収のうちの
最初のひとつになった。



ークシャー・ハサウェイの軍資金

バークシャー・ハサウェイの生命線は
業界関係者が「フロート」と呼ぶものだ。

フロートとは保険の加入者が払い込んだ保険料のうち、
保険準備金を差し引いた残りのことだ。

厳密にはこのお金は保険会社のものではないが、
マネージャーによって適切に投資されるよう手元にある。

1000億ドル以上のバークシャーのフロートは
世界最大規模であるだけでなく、一世代前の50倍もの規模だ。

この資金こそがバークシャーに、一時的に傷ついた会社を
すばやく買収し息を吹き込むことを可能にしている。

事例:Fruit of the Loom Inc.
ぼくは個人的にこの会社の下着を愛用しているが、
同社の株式が97%も価値を失ったあと、2002年にわずか
8億3,500万ドルでバークシャーに買収されている。

バフェットのメンターであるベンジャミン・グレアムによる
主な教義のひとつに、配当は投資家の秘密の武器である、というものがある。

Fortune 500企業のうちバークシャー・ハサウェイが大きな地位を占めている、
アップル(AAPL)、コカ・コーラ(KO)、アメリカン・エキスプレス(AXP
などの企業の多くは毎年配当を維持、もしくは増配している。

たとえばコカ・コーラは、55年間連続で増配しつづけている。

軽率な投機筋が価格が上昇している注目株を追いかけるのに対し、
辛抱強い投資家は株主に定期的に支払いができる十分な
ファンダメンタルズを持つ企業の株を大量に買い込む。

配当が会社の潜在力のもっとも確実な指標であるにもかかわらず、
金融の報道機関は、株価や価格の動きを示すばかりで
ほとんど配当のデータを紹介しない。

結局のところ経営陣は、支払いが実現できるに十分なほど
大きな利益をあげた場合のみ、株主に現金を引き渡すだろう。

ウォーレン・バフェットの配当の追求により、
バークシャー・ハサウェイは一貫して成功を収めている。



当を支払う?とんでもない

驚くことではないが、配当を支払う企業に投資するバフェットは、
自分の会社の投資家には支払うことを避ける。

企業が差し出すお金を受け取ることは理にかなっているが、
不必要に支払うことは決してしない。

こういうことだ。

実際には、バークシャー・ハサウェイは
かつて一度だけ配当を支払ったことがある。

1967年に一株あたりたった10セントの配当を支払った。

それ以来今日という今日までバフェットは、
もし配当の支払いが承認されるようなことがあれば、
私がトイレにいるときに勝手に決められたことだろうと
冗談を飛ばしている。

つまりバークシャーの株主は、同社が配当を拒否したことに
ついて不平をいうことは目先のことしか考えていないと言われてしまうのだ。

株価は過去51年間以上にわたって急騰しており、
1980年の275ドル、1995年の3万2,500ドル、
そして2018年11月7日の終値で32万7,050ドルで取引されており、
これはほかに類を見ない実績である。

バークシャー・ハサウェイの論理的根拠はシンプルであり、
異論を唱えるのはむずかしい。

もしあなたが投資家なら、
消費するための配当金支払いを受けたいか?

それとも、つつましい繊維業だった会社を
これまででもっとも大きく、もっとも尊敬され、
もっとも財務的に安定している企業に変えてしまったチームが
そのお金を再投資するのを見ていたいか?

バークシャーのクラスA株は一株で平均的なアメリカ人の給与の
数年間分に相当するため、株がまれにしか取引されないのは不思議ではない。

1日におよそ300〜400回しか取引されないのだ。

バフェットはクラスA株を分割するという考えを受け入れたことは一度もなく、
それをしてしまうと投機の対象となってしまうと考えている。

しかしバフェットは数年前にクラスA株の1/30の価値のクラスB株(BRK.B
の発行を承認した。

2010年にクラスB株に対して1:50の比率で株式分割したあと、
クラスB株がBNSFを指数に置き換えた。

より低い価格とそれに伴った流動性により、クラスB株は
市場の価値を評価する指標とするのに適している。

クラスA株は高価すぎるのと、
あまりにもわずかにしか保有されていないため、
効果的な指標の構成要素は作れない。



とめ

一部の投資家は価値を探し、
その基準に合致する株式を購入する。

バークシャー・ハサウェイも同じアプローチでビジネスを行っているが、
わずかな株式を買う代わりに会社全体を買収する。

その戦略を適用しつづけて40年以上経っても、
競争相手のいないグローバルコングロマリットでありつづけている。