90年代後半のハイテクバブルの絶頂期、
デイトレーダーはインターネット株を売買することで
大きなイージーマネーを得ることができた。
当時、成功するためにスキルはあまり必要なかった。
1998年10月から2000年3月までのわずか17ヶ月のあいだに、
NASDAQ総合指数は1,344あたりから5,132まで飛躍的上昇をみせた。
利益を得るためにしなければならなかったのは、
この大波に乗ることだけだった。
トレーダーの多くは2002年10月に約1,108をつけ、
31ヶ月でその価値の78%を失っときに
同じだけの損失を被った。
ひとたびバブルが完全に弾けると、
イージーマネーは枯渇することとなった。
一時は幸運とタイミングだけで
あぶく銭を手に入れたトレーダーたちは、
取引から身を引き、ほかの職を探した。
彼らは、デイトレードで一貫して生計を立てるには
ほかの専門職と同じように教育とスキルを
必要とすることに気づいたのだ。
デイトレーダーとしての資格とは
2001年9月28日、
全米証券業協会(NASD、現在の金融取引業規制機構FINRA)と
ニューヨーク証券取引所(NYSE)はデイトレーダーの定義を修正した。
彼らが使う新しい用語は「パターンデイトレーダー」だ。
投資家は、以下の2つの特性のうち1つを有することで
パターンデイトレーダーとして分類することができる。
1. 5日間で4回以上取引する。ただし、1日の取引の数が
その同じ5日間のトレード活動の6%を超える場合
2. 投資家が取引を行っているか、新しい口座を開設している会社は、
その人のことを合理的にトレーダーとみなす
投資家がデイトレーダーとみなされると、
証券会社はその人をこのように分類しなければならず、
投資家は資本要件の引き上げを受ける。
おもに、証券会社は顧客がトレードを始めるとき
最低でも25,000ドル(約280万円)の資本を義務付けている。
この最小資本要件は、証券取引委員会(SEC)
とNYSEによって導入された。
トレーダー自身の資本によって
損失を相殺することを確実にするため、
この要件はレバレッジのかかったトレードによって
証券会社に課せられる固有のリスクに対処する。
より限定されたマージンルールも導入された。
トレーダーは維持証拠金レベルのわずか4倍しか購入することができない。
この水準を超える場合、トレーダーにマージンコールを出す。
デイトレードの基礎
純粋なデイトレーダーは、
株式やそのほかの資産を売買し
ポジションをすべて閉じて取引日を終える。
数日間ポジションを持っている場合、スイングトレードと呼ばれる。
ほとんどのトレーダーは、取引スタイルと投資の性質に応じて
両方のアプローチをとる。
トレードには専門のソフトウェアプラットフォームと
高速インターネット接続が必要になる。
独自の取引プラットフォームを設計して構築することもできるが、
ほとんどのトレーダーはブローカーやソフトウェア会社によって
提供されたパッケージ化されたセットアップを使用する。
少なくとも2台のモニター、
できれば4台から6台のモニターを備えた
強力なデスクトップを持つことがベストだ。
売買シグナルを提供するチャートや
テクニカル指標を表示するには、
複数のモニターが必要になる。
証券会社のプラットフォームを使用する場合、
リアルタイムのニュースとデータフィードが
パッケージに含まれていることを確認しよう。
トレンドをしっかりと判断し、
必要な時間枠とトレーディング戦略を描くためには、
そういったデータが不可欠だ。
テクニカル指標
株式やマーケットのファンダメンタルズに精通しているだけでは、
トレーダーとして成功するためには十分ではない。
テクニカル分析と、チャートパターン、出来高、
価格動向を分析するために使われる
すべてのツールについて理解しておく必要がある。
より一般的な指標には、支持、抵抗レベル、
移動平均収束発散法(MACD)、ボラティリティー、
価格オシレーター、ボリンジャーバンドなどがある。
これらのインジケーターがどのように働くかを学び
理解することは、個人的なトレードスタイルを確立するために
知る必要のあることのほんの始まりにすぎない。
デイトレードについて
何百もの書籍や何千もの記事が書かれており、
オンラインコースやコンサルティングを受けることができる。
※長くなったので続きは次回。