世界でもっとも裕福な10の家族は5つの母国に分布している。
皇族、国際金融の先駆者、起業家の世代や、
キャンディーメーカーさえも含まれる。
10のうち1つは家長が女性だ。
政治や資源への特権的アクセスで財を成したファミリー、
200万人以上の従業員を雇用した家族もある。。
各々の家族は即なくとも340億ドル(約3兆8000億円)の資産があるが、
上位2家族は1兆ドル(約112兆円)以上の資産規模にものぼる。
ロスチャイルド家(ドイツ)
推定純資産:3,500億ドル〜2兆ドル
少なくとも1700年代後半以降、ロスチャイルドの名前は国際的な銀行業務
に関係し続けている。
初代の家長マイヤー・ロスチャイルドは、ドイツ王室の財務マネージャーだった。
彼はドイツ貴族のための銀行業を発展させるため、法典で自分の立場を活用した。
5人の息子が大人になったときには、フランクフルト、ロンドン、ナポリ、パリ、
ウィーンに駐在し、地方の銀行業務を管理した。
そこから、多世紀にわたる金融帝国が繁栄した。
ロスチャイルドには華やかな経歴は一切なく、そのプライベートなビジネス活動
により金融歴史家や陰謀論者たちを引きつけてやまない。
多くの子孫のあいだのさまざまな資産を追跡したり検証したりすることは難しいが、
彼らはいまも信じられないほど裕福だ。
家訓は"Concordia, Integritas, Industria"(調和、誠実、勤勉)である。
サウード家(サウジアラビア)
推定純資産:1.4兆ドル
アル・サウード家は、1700年代から絶対的な権力でサウジアラビアを支配しており、
近代政府が確立した1932年以降も、現在までそれは変わっていない。
現在、サウード家はサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズが率いている。
当然のことながら、サウードの富の大部分は、サウジアラビアの石油埋蔵量に対する
支配からきている。
ウォルトン家(米国)
推定純資産:1,520億ドル
サム・ウォルトンは彼のファミリービジネスとして小売業帝国を比較的短期間で築き上げた。
彼は1940年代後半と1950年代初めに、雑貨店のフランチャイズをやり始めた。
1962年7月、ウォルトンはアーカンソー州ロジャースにウォルマートディスカントシティという
名の最初のウォルマートストアをオープンした。
現在、ウォルマート店舗はWalmart Inc.(NYSE:WMT)のもとで運営されている。
ウォルトンは大都市での競争を避け、小さな町に焦点を当てることによって
業界に革命を起こした。
彼は流通、商品選定、サプライヤー契約のマスターとなった。
6人の相続人はWMT株の54%を所有している。
同社は世界最大の民間雇用者であり、2017年時点で230万人の従業員が雇用されている。
コーク家(米国)
推定純資産:890億ドル
世界第2位の非公開企業であるコック・インダストリーズは、石油、不動産、畜産、
商品取引、化学薬品、金融、肥料、家庭用品の多国籍企業だ。
フレッド・コークは1940年に石油精製所として会社を設立したが、実質的には1983年に
ビルとフレデリックを買収した息子のチャールズとデイビッドの支配下で軌道に乗った。
マース家(米国)
推定純資産:800億ドル
マース家の財産の大部分はキャンディーからもたらされた。
Mars Inc.は世界最大の非公開キャンディー会社で、1911年から棚にキャンディーを
並べ続けている。
フランクリン・マースが会社を創設したが、息子のフォレストがマースバーと
M&Msを主要ブランドに追加したと言われている。
スリム家(メキシコ)
推定純資産:771億ドル
カルロス・スリム・ヘルは、フォーブス誌の世界長者番付2018で7位だった。
彼は2010年から2013年にかけて1位になった。
スリムは、メキシコ証券取引所の株式価値のじつに約40%を占めるコングロマリット、
グルポ・カルソ(GCARSOA1)を設立した。
彼は、息子たちの助けを借りて帝国を運営している。
カーギル - マクミラン家(米国)
推定純資産:450億ドル
コック・インダストリーズ以上、つまり世界最大の非公開企業カーギルは、1865年に
ウィリアム・W・カーギルによって設立された。
同社の80%はカーギル - マクミラン家の所有である。
世界中の他のファミリーよりも多くの有名な億万長者14人を誇る。
ベタンクール家(フランス)
推定純資産:427億ドル
1909年、フランスとドイツのハーフの若手化学者、ウージェンヌ・シュエレールがユニークな
染毛剤を開発した。
当時パリは世界のファッションの中心地だったため、ウージェンヌは裕福なパリ人と美容院のあいだに
うってつけの市場を見出した。
のちにそれが、化粧品業界の巨人、ロレアル(OR)に成長することになる。
ウージェンヌの娘、リリアンヌが父親の死後、会社を支配することとなった。
リリアンヌ・ウージェンヌは2017年に亡くなったが、世界一裕福な女性といわれていた。
アルノー家(フランス)
推定純資産:377億ドル
もうひとつのフランス人富豪ファミリー、アルノーは、モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンや
LVMH(MC)、クリスチャンディオールでもっともよく知られている。
家長のベルナール・アルノーは、現役のLVMH会長兼最高経営責任者(CEO)だ。
彼の子供アントワーヌとデルフィーヌも会社で活動している。
コックス家(米国)
推定純資産:345億ドル
コックス家はサウード家とは違い、政府へのアクセスを世代的な富に変える方法を学んだ。
ジェイムズ・ミドルトン・コックスは、オハイオ州の民主党知事として連続しない2期を
務め、1920年の大統領選では敗れた。
政界を去ったあと、彼はいくつかの新聞を買収し、メディアブランドを築き上げた。
その間も、民主党政権の確立や1920年の副大統領候補としてコックスが選んだ
フランクリン・ルーズベルトとは近しい関係だった。
現在、コックス・エンタープライズはコックスの2人の孫によって経営されている。